社会保険労務士 試験直前期の戦略的思考法

「いよいよ社労士試験の本番直前だけど、膨大な試験範囲の中から何をやったらいいのかわからない・・・」

このような焦りや不安を感じつつ直前期を迎えている方も多いと思います。

社会保険労務士試験は、毎年8月下旬の日曜日に実施されます。日頃は業務で忙しいサラリーマンも貴重なお盆休みを総仕上げの時間として戦略的かつ効果的に活用したいところですよね。

この直前期の対策如何によって試験当日の自信につながってきます。

戦略的かつ効果的な直前期の定義

合格をもぎ取るための戦略的かつ効果的な直前期の定義として、「これまでの勉強の積み重ねとして科目毎やテーマ毎に断片的だった知識・情報が体系的かつ合理的に自分の中で整理・理解され、自信へと昇華するのを肌で感じる状態に到達する期間」と考えていきます。

このような直前期を迎えて、期待する効果を得るため、次のような点が重要な考え方となります。

直前期の重要な考え方

直前期を戦略的かつ効果的に迎える考え方として、次のポイントを押さえましょう。

  • 時間リソースマネジメント
  • 全科目高速回転
  • 習熟曲線をイメージ
  • 本番で体力・気力をピークに持っていく

以下、それぞれのポイントを見ていきます。

1)時間リソースマネジメント

直前期は、お盆休みを活用することである程度まとまった時間を確保できる最後のチャンスです。

とは言っても時間は有限です。直前期のメニューが消化不良とならないよう時間リソースのマネジメントが非常に重要となってきます。

直前期として活用できる時間リソースを事前に見積もっておきましょう。

例えばお盆休み10日間✖️10時間/日=100時間を直前きの時間リソースと見積もります。

2)全科目高速回転

社会保険労務士の試験科目は、延べ10科目あります。

直前期は特定の科目に偏重することなく、全科目を高速で回していくことを意識しましょう。

なぜなら試験本番は一日で全科目を捌くことになるからです。

普段の勉強では特定科目毎に特化して勉強していても、直前期は複数の科目を次々と切り替えていき、試験本番では科目毎の独特の世界観を頭の中でスムースに切り替えできるようにしておく必要があります。

前述の時間リソースの見積もりが100時間であれば、科目あたり10時間の割り当てになります。これを10日間の間で3日間の配分をすると科目あたり約3時間✖️3日で仕上げるというイメージになります。

3)習熟曲線をイメージ

「直前期でなぜ実力が爆発的に伸びるのか?」という仮説を考えます。

人間は忘れる生き物であり、同じ間違いを繰り返す生き物です。

だからこそ、(忘れそうになる前の)一定の期間内に何度も繰り返すことが、記憶や知識を定着させる有効な方法となり得ます。

つまり、この段階では繰り返すことのできない「新しい教材」には手を出さないということ。気休めにしかなりません。

逆の視点で言うと、直前期での総仕上げで自分の弱点ポイントを集中的に繰り返すことができるように、直前期に至る段階で弱点ポイントの抽出をしておくことが、限られた時間リソースの直前期を実力覚醒の場とするカギとなります。

4)試験本番で体力・気力のピークに持っていく

直前期と言うことで、勉強スケジュールの遅れや実力不足などの焦りや不安から、睡眠時間や日常生活を犠牲にして、体力や気力を損ないかねない異次元の取り組みをする方もいらっしゃるかもしれません。

直前期で燃え尽きてしまっては、意味がありません。

直前期では、先のポイントを押さえることで、これまでの勉強で断片的だった情報が、全科目回転&習熟度UPの効果で自分の中で体系的に整理され、自分の血肉の理解として昇華するのを感じ、「今、格段に実力が仕上がってきている!」と肌で感じることが、試験本番への自信につながってきます。

「危機感」を感じながら、体力・気力を削っていくのではなく、「手応え」を感じながら、自信を積み上げていくのです。

試験本番に向けて、気力・体力・自信をピークに持っていくことを意識しましょう。

これらの考え方を意識して、具体的な直前期の対策メニューを構築して行けると合格がより近づくことなるのではないでしょうか。

grandbliss

「人生100年時代」に、資格やスキルを活かして自由かつ柔軟にチャレンジを楽しみたい50代のサムライ(士)※です。 ※中小企業診断士・社会保険労務士・1級FP技能士

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