社会保険労務士試験 選択式と択一式の攻略法

夏本番ということで、今年も社会保険労務士試験の直前期が到来です。

受験生の皆さんは、この夏休みで最後の追い込みの最中でしょうか。

社会保険労務士試験は、どのような試験?

社会保険労務士の試験は、大きく午前の選択式(80分)と午後の択一式(210分)で構成されています。

出題形式内容配点試験時間
選択式1科目につき5つの空欄があり、選択肢から正解と思う番号を選択→計8科目40問各問5点(各空欄1点)→
1科目5点満点、合計40点満点
80分
択一式1科目につき、五肢択一式が10問→計7科目70問各問1点→1科目10点満点、
合計70点満点
210分

試験の特徴として、選択式問題・択一式問題ともに科目毎の足切りが存在するのですが、これが非常に厄介な壁となっています。

80分の選択式問題に対して210分という択一式問題のボリュームから、多くの受験生は択一式の対策に多くの時間を費やしていることと思います。

しかし、合格ボーダーライン上にある力を持った受験生が泣かされるのが実は午前の選択式問題となっています、、

選択式問題の難しさ

選択式は各科目5つの空欄に対して、足切りをクリアするにはコンスタントに3点を確保しなくてはなりません。他の科目で高得点を叩き出しても、1科目でも3点未満となってしまうと、後は救済措置を待つしかありません。

この科目毎に細かく3点を拾っていくのが至難の技となっています。というのは、出題範囲として、いわゆる一般常識も入っており、事前に準備した知識補充ではどこまで行っても万全とは言えないからです。

せっかく総合得点はクリアしたのに、選択式で知らない問題に出くわしたために、足切りの憂き目にあってしまったという残念なことがかなり起きえます、、

合格レベルに達するまでに1000時間と言われる試験で、結果を運に任せたくないですよね。

選択式問題の攻略法

そこで、選択式問題の戦い方としては、知らないことが出題されることを前提に3点をもぎ取るトレーニングをしておく!ということです。

ある科目で確実な正解の感触が1つまたは2つだった場合に、知らない問題で思い悩むのではなく、3点まで積み上げることにいかに最大の知恵を出すのか、選択肢の選び方をポジティブにするのかネガティヴにするのかなど、自分なりの仮説を立て戦略・戦術の検証の実践トレーニングの場数をこなしておくことが重要だと思います。

択一式問題の難しさ

択一式試験の難しさは、210分という長丁場かつ70問というボリュームです。1問あたり3分で進める必要があり、1問につき5肢ありますので、単純計算で36秒で正誤を判定していかなければなりません。

210分という長丁場にもかかわらず、一息もつけない時間が延々と続きます。フルマラソンでペースを崩さずにタイムを刻んでいくのと非常に似ている感覚です。

途中の問題でつまづいたり、途中でトイレに立ったりすることが、即、完走できないことにつながります。完走できない=最後の科目の足切りリスクが高くなるということです。時間を消費すればするほど、焦りも出てさらに集中力が途切れてきます。

択一式問題の攻略法

択一式問題攻略のポイントは、徹底した時間配分。ペースを守ることです。

細切れ時間の勉強だけでなく、210分の集中力・忍耐力をつけておくトレーニングも必要です。休み時間の水分補給は取りすぎに注意し、途中でトイレに行くリスクを減らします。

また、時間を創り出すために、正解の確度が高い肢と判断したら、残りの肢は読まずに次の問題へ移るということも事前に模試等で経験の上、実践のオプションとすべきです。

1科目(10問)あたり30分以内に終えて、次の科目へ移行できるよう、難問にも時間をかけ過ぎないことです。1科目10問あるので、偶然による足切りは考える必要はなく、比較的培ってきた実力が発揮されやすい構成となっています。

事前の準備がしっかりできていれば、冷静に淡々と取り組むことが一番結果に結びつきやすいのが択一式問題です。

最後に

社会保険労務士試験は、合格レベルの実力があってもなかなか合格できない試験の代表例ともいうべき試験です。

選択式は足切り回避の3点以上を絞り出す集中力、択一式は未回答問題を回避する一秒を削り出す集中力を、普段の準備で整えておきましょう。

この記事が、皆様の培った実力を如何なく発揮し合格をたぐり寄せるためのご参考になれば幸甚です。

grandbliss

「人生100年時代」に、資格やスキルを活かして自由かつ柔軟にチャレンジを楽しみたい50代のサムライ(士)※です。 ※中小企業診断士・社会保険労務士・1級FP技能士

おすすめ